2015年を生きたマスター事情聴取大会~でも、面白かったよね編~

前回までのあらすじ


「2015年のFGO体験記をまとめたら面白そう」そんな軽い気持ちで声をかけた先輩マスターたちには、後発マスターの思いもよらない”闇”を抱えていた。

「歯車は未実装」「最終再臨は廃人扱い」「在庫が3桁切ると動悸が」

素材PTSD患者たちの猛攻を前になすすべないハチミツ。だが宴はまだまだ終わっていないのであった・・・・



というわけで前回の続き、2015年マスターに当時を振り返ってもらう会の後半をお贈りします。




リセマラはダレイオスでヨシ!


前回まるまる1記事使った「育成が辛すぎた」問題。

「そもそも戦力が揃えられない」という共通のテーマからか、話題はガチャの話へと移ります。

口火を切ったのは、匿名希望のMさんの何気ないひと言でした。


無料フレポ召喚は10連ではなかったり(単発)、チュートリアル初召喚も単発だったりとか」


今ではどちらも10連確定と考えると、当時の戦力補充がいかに困難だったかがわかりますね。

10連1回につき石40個石1個あたりの単価が現在の約1.8倍といった条件も重くのしかかりました。11連ボーナス? そんなものはない。


これが先輩たちのトラウマを刺激したのか、出るわ出るわガチャの思い出。

とくに印象的だったのはリセマラ体験でした。


「タマモキャットが欲しくてリセマラしたけど心折れて課金に走ったんですよ」

「やりましたけど地獄。星4で妥協」

「最初のガチャ運が良かったのでせずにすみました」


リセマラ可能ガチャ回数2回、サーヴァント確定なし倍速なし戦闘でチュートリアルとあまりのリセマラ難易度に心折れたマスターが後を絶たなかったとのこと。

極めつけは


「ダレイオスで妥協しました」





全体バーサーカーだったしなによりFGOの世界を早く楽しみたかったとのこと。

「星4で妥協」までは想像していた筆者がいかにぬるい道を歩んでいたかを思い知らされた気分でした。


なぜ人はガチャの話題となると自虐・自傷・自爆をやめないのでしょうか。

加熱したガチャの流れに乗じて、タマモキャットを求めて課金沼に堕ちたマスターリエンドさんがとある画像を張ります。




これが初期の爆死画像!

目当てのタマモキャットはおろか、サーヴァントはクーフーリンのみ。残りの礼装も今ではフレポでしか見かけない黒鍵が盛りだくさん。


な、なんとむごい・・・・


「クーフーリンが出てるので豪運ですね」


!?


「星4礼装が入っているのでアタリ」

「サーヴァントが引けるのは豪運」

「そういえば最初はリリース記念10連ガチャでのみ☆3サーヴァント確定でしたっけね」


よし。この話やめよう。

マスターの最もやわらかい部分に触れてしまった愚行を反省しつつ、事情聴取会は別の話題へと移っていくのでした。


※備考※

当時のクーフーリンは第一再臨で「矢避けの加護」を覚える耐久力が高く評価されていたので、本当に当たりだった。ただし育成に混沌の爪を使うので、その・・・・やっぱりこの話やめよっか。



宝具など無粋。真の周回は暴力で決める。


育成困難、ガチャの悪夢・・・・これだけ掘ればもうトラウマは出ないだろう、いやむしろ出ないでくれと願う。

しかし当時を知らない愚か者の祈りは、ただの願望でしかないとすぐに気づかされるのであった。


「起動時間の傷は皆完治したんだろうか」


素材不足。育成のむずかしさ。ガチャの闇。

思えば、これらの話はすべてあくまで「ゲームというコンテンツ」の中で完結していました。

しかし初期FGOはゲームの埒外、端末への負担まで容赦なかったのです。


まず第一にゲームが始まらない。


「アプリ押してタイトル画面始まるまでに2分ぐらい」

「(今でも)起動中の真っ白タイムは心がザワザワする」

「普通に起動してから漫画読んだり動画見たりしてた」


あまりにゲーム起動が不安定すぎて「一時期タイトルBGMがトラウマになった」との声もあり、あまつさえ「(最近は起動が早すぎて)いまだに違和感がある」とこんなところでも癒えない傷を負った方がいる始末。


「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と言わんばかりのタイトル画面を通過していざゲームを始めてもマスターたちの心が休まることはなかったようです。

なにせクエストを始めたら始めたで、


「waveがなかなか変わらない。切り替わったら安心する」

「宝具使うとアプリが落ちるのでなかなか使えなかった」

「ドレイクが『太陽を落とした女ってなぁ!』って言うとアプリが落ちる」

「アプリを落とす女」

「アプリを撃ち落とした日」


特に動作が重かったのはみんな大好きカルデア戦闘服のオーダーチェンジだったとの証言も。




今では周回マスターの強い味方、逆に使わずしてどう周回するかが議論にすらなる切り札も、当時はとてつもないクセモノ。

周回を加速させるべく発動させたオーダーチェンジなのに、控えが全然やってこなくて逆にプレイ遅延が捗ったのです。


「オーダーチェンジして宝具撃つまでにコーヒー淹れられた」

「オダチェンしてトイレ行ける」

「クエストクリアしてメニュー戻る間でもトイレ行って帰ってこれた」


いつの間にかRTAの話になってません?

そんなオダチェンも動作が遅いだけなら運がいい方。基本的にはフリーズを招く禁断の技という扱いでした。

そしてゲームが落ちたら最後、再起動しなくてはなりません。2分かけて。否、それ以上かけてもログインできる保証はありません。

イベント期間ともなれば再ログインは至難の業。そのため当時は敵を倒す以前にアプリを落とさないプレイングが求められました。


「宝具撃つと落ちる→入れなくなるから宝具はあまり使えない」

「ある程度育つと宝具より素殴りで周る方が早い時代」

「オダチェン込みで3T周回よりダラダラ6Tぐらいで行く方が早かった」


”天地乖離す開闢の星”よろしく原初の地獄の様相を呈していた初期FGO。

そんな世界を生きたマスターたちが信じていたものは、宝具や魔術礼装といった小細工ではなくコマンドカードという暴力だけだったのですね。


なに言ってんだろうこの人たち。


※備考※

とくに動作が重かったのはAndroidだったようです。

iPhoneはいくらかマシで「FGOやりたいならiPhone買え」という声も大きかったとかなんとか。



この企画は本当にやるべきだったのだろうか?


事情聴取大会も終わりが近くなったころ、筆者はそんな想いをわずかながら抱いていました。

のんきに「戦争体験」と表現した2015年のFGOは想像以上に過酷で、ふたを開ければ地獄の様相。口を開けば闇ばかり。

こんな記事は先輩マスターたちの古傷を抉るだけでなく、後輩マスターを怖がらせるだけのゴシップホラーに終わるのではないだろうか?


筆者の不安をよそに先輩たちがフレンドサポートがパーティ1のリーダー固定エネミーのクラス傾向表示がなかった話で盛り上がっていたその時。

参加マスターのひとり、三原クロウさんがこんな話を切り出しました。


「再初期から良かったこともあって、やっぱり一貫してゲームとして面白かった(シナリオだけじゃなく戦闘が面白かった)のは事前登録スタートのころから良かった」


この発言が始まりでした。

「シナリオあってのFGO」「FateじゃなければFGOはここまで続いてなかった」という声はあちこちで耳にします。

それほどまでにサービス開始当初のFGOはゲームとしてまともではなかったと。

しかし、この日参加してくれたマスターたちは多くの苦難を語ったその口でそれでも光るものを見たからここまで続けたのだと語ってくれました。


まず初期から評判がよかったという戦闘システム。


「パーティー編成の段階から戦闘が始まってるのが面白いゲームだったというか(でも敵クラスわからないのは初期の完全な罠)」

「カードのシステムは初期から好きでしたね」

「コマンドカードシステム初期から好きでしたねえ」

「戦闘システムの根本の根本はなんのかんの手を入れてないですからね……」


コマンドカードバトルはいわゆる「ポチポチゲー」が多い当時のソシャゲとしては珍しいシステムだったとのこと。

オリジナリティある戦闘でありながら、ソシャゲに慣れていなくても遊べるシンプルさで始めやすかったという声もありました。

対人要素が皆無なのもソシャゲ=マルチが当たり前な時代に心を痛めていたマスターには癒しだったようです。


「今も、といえばそうだけどシステムロクに解説されないので解析含めた講座系のつぎゃまとめでかなり助かった」


熱心なユーザーによる情報交換はこのころから活発でした。

まだ攻略サイトも盤石ではなかった時代、マスターが頼ったのは同じマスターだったのです。

当時投稿された低レア活用動画やTogetterのFGO攻略記事の役割はマスクデータの解明から新戦術の確立まで、とてもおおきいものでした。まさに星の開拓者。



また、ゲームとしての出来は粗くても改修とチャレンジを重ねる姿勢が好きだったという声も。

「だんだん色々改修されていったのも個人的にはポイント高い」

「ちゃんと改修してくれるんだなあ、という信頼は初期から2015年9月くらいから芽生えた」

「お月見でちゃんとストーリーをやってくれたのが嬉しかったな」

「メインシナリオ3章4章のあたりからホントに全体が良くなっていった印象」

以前のメンテ祭り記事でも紹介したように、ハロウィン2015ではオリジナルマップと日替わりの隠し要素が存在しました。

日に数度のゲリラクエストが始まる時間をマップにこっそり隠している…そんな遊び心とチャレンジ精神に「FGOを信じてみたくなった」と感じたマスターもいたのです。



▲ハロウィン2015のスクショ。空を飛んでいるコウモリがゲリラクエストのヒントでした。



筆者はホッとしていました。

FGOというゲームを面白いと信じているユーザーがいた。

だからこそ、自ら「地獄」「闇」と呼ぶような出来事があっても遊んでいた。

そんなお話を聞けてうれしかったのです。


普段から悪夢のようなエピソードばかり耳にする初期FGOでも、楽しんでいたマスターはたしかに存在していたのです。辛い思い出と比べればけっして多くないのかもしれませんが、それでもそこに輝くものがあったのだと、先輩たちの口から聞かせてもらえました

やっぱりこの企画はやってよかった。そう思える時間でした。




「はーい1回ストーップ!」


1/12 22:00。

2時間ほど続いた事情聴取も終わりの時間となりました。

辛い思い出もあったけど、それでも楽しいことだってあった。ならきっと、あの2015年は尊いものだった。

そんなまさに型月とでもいうべき完璧な流れでこの大会を終わらせることができそうだ、と思ったその時。


「はやい」

「もう2時間経ってたの・・・?」

「まだ語りたりない感ある・・・ない?」


誰も彼もが「まだまだ話したいぞ」と言わんばかりの雰囲気が漂いました。

筆者としても、どうせなら記事のネタは多い方がありがたいところです。

なにより、想像をはるかに超えてきた苛烈な戦いの日々は余すことなく記録し、後世に伝えなければならない!


「明日また集合ということで!」


マスター事情聴取大会、延長戦決定。

地獄のフタはまだまだ閉じないようです。



以上、2015年マスター事情聴取大会の様子でした。


尺の都合で省略となりましたが、ほかにもタスクキル礼装ドロップチャレンジinハロウィン全マスターの救世主ハロエリ無限に増えるヘラクレスを下賜する英雄王など、面白いお話をたくさん聞かせていただきました。

あらためてご協力いただいたマスターのみなさんにお礼申し上げます。古傷を開かせてすまない。でもみなさんノリノリで自ら傷をかっさばいてました。


そしてすでにお話したとおり、本企画は1/13に延長戦を実施済みです。

2015年をはみ出して2016年にまで手を伸ばした事情聴取大会の様子はシーズン5にてご紹介できればと思っております。

再開がいつになるかはよくわかりませんが、よろしければお付き合いください。


それではNagareのFGO記事。シーズン4もお付き合いいただきありがとうございました。

最終再臨を当たり前にできる今に感謝しつつ、またいつかお会いしましょう。ではまた。



※1/12 参加者一覧(敬称略・順不同)


瑞光
発光体
三原クロウ
ブルータス
レイ10
トリニティ
エルシエル
ささき
あか(はいぶゅうぶ)
senaaaaaan
リエンド
nm43291
levelup02
ASBEL
ロイスト
subaru

他、匿名希望1名

2020-03-07 23:19:25

Writer:ハチミツ

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