目撃せよ journey through the Chaldea
こんにちは、ハチミツです。シーズン4でもFGOで仮面ライダーの時間がやってまいりました。
前回の記事が大変好評でしたのでめでたく続編です。またもや「FGOマスターにオススメしたい仮面ライダー」を3人ほどご紹介します。
世間もFGOもバレンタイン一色のこの日に仮面ライダーの話をするのもいかがなものかと思いますが、バレンタイン2020の象徴である清少納言が実質仮面ライダーだったのでいいんじゃないでしょうか。
※意味がわからない人は「仮面ライダービルド」「エグゼイド 監察医 サングラス」「フォーゼ ホワチャー」で画像検索!
さて。
今回はすこし範囲を絞り、2部でカルデアが巡る世界群異聞帯を生きる仮面ライダーを取りあげます。
生存できなかった哀しい並行世界、存在を許されなかった歴史、苦悩しながらも介錯するカルデアの善き人々。
FGO2部の根幹を成す異聞帯の世界観と概念。これを念頭においてみると、通ずる部分の多い仮面ライダーって結構いるんですよ。
「まーたハチミツが”実質”を悪用してる」と笑いながらお付き合いください。
ちなみに今回も大人の事情で各ライダーの画像を用意できませんので代用品でご勘弁を。サンキューいらすとや。
AD.2009 仮面十代年記
世界は終わりを告げた。誰も想像しえなかったかたちで。
光写真館の居候・門矢士。ある日、光写真館の一人娘・光夏海と散歩をしていた彼は「世界の終わり」に直面した。
襲来する怪物、境界の崩壊、異世界との融合―——滅びの運命を変えるべく、士は「ディケイド」として異世界を巡る旅に出る。
彼の旅に課せられた使命は「融合せんとする9つの異世界の破壊」だった。
世界の破壊者ディケイド。その瞳はなにを見る?
平成ライダー10周年記念作品として登場し、当時さまざまな衝撃を世間に与えた問題作にして怪作。そして傑作です。
あらすじを読んでピンときたマスターもいらっしゃるでしょう。FGOの文脈で解説すれば9つの異聞帯を破壊する使命を担った仮面ライダーこそが仮面ライダーディケイド・門矢士です。
ディケイドが旅する異世界とは歴代の平成ライダー9人それぞれの世界。これらの世界は原典と異なった歴史を歩み、危機に瀕しているパラレルワールドでもあります。放置すれば自壊し、存在そのものが他世界の危機となる・・・・FGOを知る人ならつい異聞帯を連想する世界観がディケイドの根底です。
となれば主人公たる門矢士はさながらカルデアか、と思いたいところですが、彼は藤丸立香のような善良で平凡な青年からもっと遠い存在といえます。具体的にいうと、第3話で女性刑事の顔に容赦ないグーパンかまします。なんだこの主人公。
傲岸不遜にして究極のオレ様至上主義を貫くナマコ嫌いの門矢士。
記憶を失っている彼は何者なのか。彼が旅を果てに得るものはなにか。そんなドラマにもぜひ注目してください。
※注意点※
TV本編だけではストーリーが完結しません。劇場版までの視聴をおすすめします。
あと最終回での衝撃の展開(オブラートに包んだ表現)がBPOに注意されました。
AD.2017 禁匣隔壁列島
10年前、平和は切り裂かれた。
火星で発見された神秘の箱「パンドラボックス」が生みだした巨大な壁が日本列島を3つの国に分断。「東都」「西都」「北都」にわかれた各国はパンドラボックスの所有権を巡り、混沌を極めていた。
緊迫する世界情勢のなか、東都では謎の怪人スマッシュとそれを倒す正義のヒーローの噂がまことしやかに流れだす。
正義のヒーローこと仮面ライダービルド・天才物理学者の桐生戦兎。
無罪を主張する脱獄犯・元格闘家の万丈龍我。
この物語は、ベストマッチな奴らの出会いから幕を開けるのだ。
ディケイドが異聞帯を旅する仮面ライダーならば、ビルドはさしずめ異聞帯出身の仮面ライダーといえるでしょう。
10年前のパンドラボックス発見をきっかけに剪定事象へと分岐し、今まさに空想切除の瀬戸際。
それでも汎人類史に戻るべく、切り裂かれた愛と平和のためにあがくヒーローこそが仮面ライダービルドです。
FGO2部の旅を語るうえで、異聞帯の住人との交流は欠かせません。最後は消えてしまう運命にある彼らでしたが、生きようとする意志は汎人類史の人々となんら変わらないものでした。
異聞帯の住人が見せる生命の輝きに心を打たれるマスターならば、桐生戦兎の闘いをきっと尊いものと感じてくれるでしょう。
事実上の異聞帯をヌキにしても「科学の功罪」「仮面ライダーは兵器なのか」「戦争の現実」など、重いテーマに真正面から挑んだ平成ライダーの意欲作でもあります。
剪定事象が編纂事象へ復帰する奇跡。ビルドが地球の明日を創る”フィクション”をぜひ見届けてください。
※注意点※
比較的新しい作品のため、正規の視聴手段は東映が運営するTTFCという会員制サイト(月額1000円ぐらい)か円盤のみ。
Youtubeで1話と2話が公式配信されていますので、まずはそちらをどうぞ。第1話の完成度におののけ。
AD.2003 人理灰燼世界
遠くない未来、どこかの国で。
人類の進化態オルフェノクが旧人類を駆逐し、この惑星は秘密結社スマートブレインが支配する死と灰の世界となった。
わずかに生き残った旧人類の一部はレジスタンスを結成するもオルフェノクには手も足も出ず敗走をくり返す。
もはや人類絶滅は決定的ともいえる状況のなか、レジスタンスの象徴・園田真理の瞳に絶望の色はない。
彼女は今も信じている。人類の希望たる救世主伝説。仮面ライダー555(ファイズ)乾巧の帰還を。
平成ライダーシリーズ4作目「仮面ライダー555」のパラレルワールドを描いた劇場版。いわば番外編のひとつです。
実は前回の記事を読んでくださった読者さんから、こんな感想をいただきました。
「仮面ライダーは絶対面白いってわかってるけど、なかなか時間がない・・・」
仮面ライダーは基本的に通年放送ですので、1シリーズのボリュームはおおよそ45~50話+α。完走となると、なかなかに覚悟が必要な話数といえます。
そんな「気になるけど時間がない」方向けに、TV本編とは繋がりがなく1作で完結している映画作品を選んでみました。
平成ライダー映画としてファンの評価が非常に高く、1本の映画として純粋に面白い『仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』。予備知識がなくても楽しめるでしょう。
もちろん選んだ理由はそれだけではありません。あらすじをご覧いただければわかるように、本作もバリバリの異聞帯チックな世界を描いています。
怪人オルフェノクの手によって人類は衰退し、もはや人理は崩壊したも同然。可能性を失った世界を剪定事象と呼ぶならば、唯一残った可能性こそ救世主たる仮面ライダー555の存在です。
はたして仮面ライダー555・乾巧は最後の可能性として人類を救えるのか。すべてが灰と消えゆく異聞帯が迎える結末やいかに。
※注意点※
終盤でTV本編最大のネタバレがあります。気になる方は先に本編を見た方が無難。
また、ポストアポカリプスものですので人がバンバン死にますそして描写がいちいちエグいです。
死体も残らず灰になったり、怪物に『足』から喰われたり・・・・むしろ興奮する?ならばヨシ!
どういうわけか、仮面ライダーという奴は異聞帯と相性がいいものです。
「自身が異聞帯の王となる未来を変えるべく戦うライダー」
「人類の先へ歩みを進めた結果、事象の行き止まりへ辿りついてしまったライダー」
「異星の神の加護を受け、異聞帯の王にならんとするライダー」
そんなライダーもいたりします。主人公ではない人も混じっていますが。彼らについてはやはり、また機会があればお話ししたいものですね。
それでは今回はこのへんで。
ところで清少納言は仮面ライダーというより西尾維新だと思うのですがいかがか?
ではまた。
Writer:ハチミツ
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