鉄道会社経営シミュレーションゲーム「A列車で行こう」シリーズの9のPS4版らしいです。Exp.って何なんですかね? Express? Experience? Expiration?
https://www.artdink.co.jp/japanese/title/aexp/
このシリーズは好きなんですが、10年以上もたまに買って遊ぶ割にはまともに遊べた記憶が無い。鉄道のダイヤ設定だけでも難しいのに、予算とか資材とか納税とか色々あって…。結局のところ、シナリオを一つでもクリアしたことがあるのはDSシリーズだけで、あれは超シンプルで良かった。何はなくとも環状線を作って電車を隙間なく走らせれば街は勝手に発展していくし、あとは適当に物件を買ったり線路を延ばしてまた駅をつくればいい。
でもね、なんか今回はまともに遊べそうな気がして買ってしまいました。道路とか鉄道とか大好きなので。鉄道を敷いて街を発展させよう!
しかし、A列車で行こうは鉄道会社経営シミュレーションであって鉄道を敷くゲームではないのです。鉄道もたまには敷くけど、ほんとたまに。ここぞというときに敷く。その前にめちゃめちゃ準備する。隣駅からの用地をあらかじめ買収しておいたり、道路や工場や貨物駅を作って資材を運び込んだり。
鉄道を敷いた後も、沿線開発をして鉄道需要を喚起しないといけないわけです。駅前にマンションをつくるとそのマンションの住人は鉄道を使うわけです。テーマパークを作ると遊びに来た人がその駅で降りるし、オフィスビルを建てると隣駅のマンションから人が働きに来る。もちろんビルを建てるための資材もあらかじめ準備しておかないといけない。地価が上る前にね、デカいビル建てておきましょうよ。
そんなわけで基本的にプレイヤーの鉄道会社の収入源は不動産(子会社)が9.5割くらいになります。JR九州どころじゃないですね。沿線開発大事だよ。あと私鉄の終点にテーマパークとかお寺とかがある理由もわかりますね。需要が要るんですよ。輸送力が大きいから巨大な需要が長きに渡って必要なんですよ。オフィス街と百貨店と住宅地を結べばいいんですよ。
あと、現実の埼玉県大宮付近とか、線路がすごいことになってるじゃないですか。広大な土地を、何本の線路が並走してるの? うまくやりくりしたら半分くらいでいいんじゃない? と思うんですが、列車は小回りがきかないし、速さの違う列車を干渉しないように走らせるのは難しすぎるし、だいたい並走してるけど停まる駅がそれぞれ違う。たまたま並んでいるだけなんだ。逆に湘南新宿ラインとかみたいに貨物線と共用している線路とか、回送線を旅客運行する博多南線とかが信じられない。どういう運行管理してるんだ。単線はもう、複数編成動かすのが無理…。
こんな風に、鉄道会社の気持ちになれるゲームです。トラックやバスはそこまでキリキリしてないので癒やされますね。
あとは税金関係も結構ウエイトが重くて、いや税率は安いんですけど。法人税は利益の10%だからまあ、10%残しておけばいいとして、固定資産税5%がかなり厳しいですね。固定資産=子会社の収益が評価額の5%以下だと資産が溶けていくわけです。ゲーム序盤で不採算事業はバンバン売っていかないといけない。けど巨大テーマパーク作ったよってシナリオの初手でテーマパークを売るのはもう負けの気がする。そういうあれこれがあって、悩みますね。あと消費税は毎月何十億ももっていかれる。絶対に許さない。
とにかく資金がほしいわけです。お金を得るためのお金がほしい。お金を稼ぐための開発や買収にはお金がかかる。何もしなくても儲かってないと税金でやせ細っていく。手持ちのお金がたくさんあるからといって大規模開発してもその分の利益が出ないと固定資産税で死ぬ。使えるお金というのは持っているお金ではなく入ってくるお金の量で決まるのです。収入を増やすためにお金を使いましょう! そんなゲームです。経営者が遊ぶと息抜きに楽しいと思います。
基本的には、赤字にならないように最低限の投資をして、ゲーム内で1年(数時間)くらい放置して、またちょこちょこっと改善して、放置して、資金と利益が増えてきたらちょっと大規模な投資をして…みたいな、実際のプレイはすごく地味で放置なんですが。夜に遊んでタイマーしかけて放置して寝る感じです。
マップというかシナリオがたくさんあるんですが、神戸っぽい形の街のシナリオはクリアするまでに5回くらいやり直して1ヶ月以上かかった気がします。「今回はうまくいかなかったけど次はこうしてみよう」と考えるのは楽しいんですが、失敗するとダメージはそれなりに大きいです。成功する時は当たり前のようにうまくいくので「ふーん」って感じですが。
そんな地獄のようなゲームを遊んでみませんか?