職業作家にまつわる伝説と噂話

作家のエピソードに関心が強い私です。

それにしても、物書きの方々というのは数多くの伝説をお持ちです。

今回は、私が知る限りで、文章を書いて暮らしていた人たちにまつわるうわさ話・伝説をご紹介したいと思います。

 

重松清先生は、人に会わなくても魅力的な本が書けた

 

直木賞を受賞された作家の重松清先生は、ゴーストライターで筆力を磨かれたといいます。実は、ビジネス書などをゴーストで書く際に、相手に会わなくとも魅力的な文章が書けたと。

 

取材もせず、相手に会わず、文字通りこたつに入ったまま、面白い本が書けた。それってすごいですよね。別にそうなれというわけではないのですが、超一流の作家の伝説という感じがして、大好きなエピソードです。

 

赤川次郎先生は、趣味も小説書きだった

 

そして、小説家の赤川次郎先生は、仕事で小説を書いて、趣味でも小説を書いているのだとか。同業の先生が「仕事で小説を書いて、趣味でも小説を書くなんて、本当に敵いません」と(商業)小説のあとがきに書かれていました。

 

これもまた、業績や名声は比較にならないほど小さいことはさておき、仕事で文章を書いて趣味でも文章を書いている私にとっては他人事じゃないですね。すごいなあ。仕事でも趣味でも、小説書きなんて。

 

ジェレミ・ベンサムは1日1万文字書いた

 

さらに、大学時代の先生がいってたんですけど、パノプティコンを考案した功利主義のジェレミ・ベンサムは、(作家じゃないですけど)1日1万文字書いたといいます。膨大な研究をしながら毎日書き続けないと、学者にはなれないよという文脈で、指導教官は教えてくれたのだと思います。

 

しかし、海外でも1文字って数えるのでしょうか?そのあたりをつつくと、ちょっと眉唾な話のような気もしますが、面白いのでいいとしましょう。

 

伝説は向こうからやってくる

 

文章の書き手は個性的なエピソードを持っているので面白いですね。作家先生は大好きです。面白いから。きっと、作家になるような人たちは、個性がほとばしって、現実を飲み込めきれないぐらいの膨大な自意識を、文章に落とし込んでいるのだと思います。

 

憧れてしまうな。私の主治医にも、「締切に追われてるんです」というと羨ましくてたまらないみたいなことをいいますから、書いて暮らすことは永遠の憧れなのかもしれません。

 

そう考えると、こうした枠を持たせていただいて本当に感謝です。

 

2019-12-09 14:51:51

Writer:namonakiwriter

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