仕事をしたらしただけ、自分も世界も明るくなる


こんにちは。名もなきライターです。

私は社会に出て20年以上が経ちます。そのうち、会社員は10年ちょっと、仕事をしていなかった時期が3年ほど、そしてフリーランスになってから5年が経過しています。

 

私は10年以上の会社員生活の中で、何も実績が残せませんでした。20歳のとき、「10年ぐらいは仕事がんばってみようかな」と思ってそのとおりにしてみたものの、別に何か実績が残ったわけではなく、成長したわけでもなく、席に座っていたというだけの日々だったような気がしています。

 

しかし、フリーランスになってから、私の仕事人生は大きく変わりました。対外的には、家に閉じこもって、人間工学を駆使したチェアに座りながら、パソコンに向かって何かぶつくさいってるだけなのですが、中身が大きく変わってきたのです。

 

会社員時代とフリーランス。何がそんなに異なるかというと、報酬の仕組みです。会社員は極端な話をすれば、出社して席に座っているだけで給料が振り込まれてくるのです。かなり変な表現ではあるものの、私は実際にそうでした。

 

それが、フリーランスになると異なります。仕事をしなければ何も報酬はないどころか、餓死してしまいます。ただ席に座っているだけでは、1円も発生しないのです。当たり前といえば当たり前。フリーランスは営業し、手を動かし、パソコンの前で人に頭を下げてはじめて、生きられるのです。

 

そればかりではありません。仕事を通じて、人を喜ばせ、社会に貢献し、発注を通じて人を育て、稼いだお金を使うことで世の中に良いものを還流させられます。経済も人間は停滞イコール衰退ですから、成長し続けなければなりません。

 

はっきりいって、会社員時代の私は、雇用にあぐらをかいていたような気がしています。しかし、フリーランスの仕事を通じて、お金を稼いで死なない、肉体的な生をつなぐというレベルから、人に貢献し、人を育て、社会に貢献していくという次元へ、私も成長しました。

 

フリーランスにとって成長とはとても残酷なものです。なぜなら、売上という指標がもろにつきつけられるからです。反対にいえば、売上をあげるための創意工夫ほど尊いものはないと私は考えます。

 

学生の頃、「中身を見てほしい」と青いことを考えました。会社員時代も「間違って評価されてる」と思っていました。そしてフリーランスになったとき、私は中身を見られ、同時に間違わずに評価されています。それがどれだけ残酷かつシビアなことか、毎日のように実感しています。

 

それでも、ただ席に座っていれば給料が発生し、食べるため、生きるためのお金が勝手に振り込まれてきていた頃から、自分で食べるものを獲って稼ぐようになり、自分の中身が大きく変わったことを実感しています。

 

この変化こそ、人生最大の成長であり、生きている実感です。お金はそこについてくるだけ。大切なのは中身が変わり、生きている意味が変わったということではないでしょうか。


2019-07-15 07:43:06

Writer:namonakiwriter

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