「一流の人は、一流論を語らない」
そんな声が聞こえてきそうです。
しかし、一流になりたいと思いませんか?何らかの業界で、大きな業績を上げて、立派な人間としてことをなしたい・・・そんなふうに思うのであれば、この記事をぜひ読んでみてください。
一流の人間になるにはどうしたらいいか。
何が必要か。
そんなふうに、自問自答し続けてきました。
答えを簡単に書いてしまうと、それは「圧倒的な飢え乾き」です。つまり欠乏のことです。先程みたように、大きな業績を上げて、なおかつ人格的にも優れているとされる人達に何が共通しているかというと、圧倒的な欠乏があるのです。
では、プロ野球選手としても、人間としても、圧倒的に一流であるイチロー選手は、一体どこが欠けているのでしょうか?イチロー選手は、プロ野球選手になりたいと考えた子供のころ、周りから笑われたそうです。プロになってヒットを量産していたころも、ホームランをめったに打たないことで、馬鹿にされることがあったのだとか。
そして、メジャーリーグに挑戦したときも、笑われたそうですし、いつもいつも、心に悔しい思いを秘めながら、日々のトレーニングを欠かさずやってきたのです。イチロー選手ですら、欠乏があったのです。
スキャンダルを起こしてしまった清原元選手。清原さんも、PL学園を卒業した頃は、まぎれもなく超一流で、輝かしい未来が約束されていました。しかし、現実はそううまくはいきませんでした。
清原選手の起こした問題をいまさら叩いてもしょうがないので、このお二人の何が異なったかというと、やはり自己管理能力と、気負いではないでしょうか。
清原さんは、PL学園を卒業してプロになるとき、桑田選手が憧れの巨人に入団し、自分は西武に・・・というとても悔しい思いをしました。欠乏です。しかし、そこで清原選手は気負いすぎてしまったのではないでしょうか。
西武にいっても、巨人に移っても。清原さんは、周りからのプレッシャーに負けてしまいました。
しかしイチロー選手は、自分の顧客(球団)が誰であっても、気負うことはないように見えます。オリックスでも、マリナーズでも、ヤンキースでも。そして相手のピッチャーが誰であっても、気負ったり、プレッシャーを感じたりすることはありません。
イチロー選手だって、アップダウンはあります。たとえば、年俸は所属球団によってかわります。オリックスに入った1992年は420万、そこから800万と伸びて、マリナーズに移ったときは5億6,000万円、さらに2012年には18億円になりました。
しかし、ヤンキースに移って年俸は減り、さらにマイアミ・マーリンズでは2億円まで低下してしまいます。
けれど、イチロー選手がスタイルを変えたことはあったでしょうか?
まったくありませんよね。いつものスタイルで、自分を一定に保ち、トレーニングして、自分を最大限に高める努力を惜しまないのです。
イチロー選手ですら、傷ついたこと、悔しかったことをバネにしているのです。しかしながら、じゃあ反対に褒められたら舞い上がるのかというと、そうではありませんよね。イチロー選手は、好調のときも不調のときも、球団が変わっても、日本でも海外でも、応援されてもされなくても、ずっと同じ努力を続けています。
その自己管理能力と、自分へのゆるぎない自信と、結果へのこだわり、そして外部には左右されないメンタルこそが、イチロー選手を本当の一流に押し上げているのではないでしょうか。
私達は、少なくとも顧客に対して、金額で左右されないという点ぐらいは、真似したいものです。
Writer:namonakiwriter
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