「公務員は世間知らず」との風評被害を全力で否定してみる元税務署職員


税務署職員辞めてから未だに「元税務署職員」との肩書を使っている私ですが、なんだかんだで12年以上働いてきた愛着はあるんだなと感じています。

その気持ちが表れている証拠に、Twitterなんで一方的に公務員を否定する呟きや「何で税務署なのに住民税の相談できないんだ!」との呟きに多数の人が共感している人をみると、ほんの少し、僅かにですが壮大な苛立ちを覚えることも。


正直な話、そんなに公務員の感覚は世間にズレているのでしょうか


そんな疑問が私の心にありますので、(Twitterで炎上を避けるために)この場を借りて反論したいと思います。


公務員の感覚は世間とズレていることは間違いない

結論からお話しますと、公務員の感覚は世間一般とズレています。

なので、ほとんどのTwitterの呟きに反論することはできません!



だと話が終わってしまうので、もう少し。

そもそも公務員になる人は学生からそのまま就職する人なので、民間企業に就職経験がない人やアルバイト経験が無い人も割といたりします。

実際私は人生でアルバイト経験はゼロですし、人生初の給料が税務大学校時代の研修期間中にもらったくらい世間知らずでした。

また、公務員の中途採用はほとんどありませんので、職場に民間の空気感を入れることも困難です。

さらに定年まで公務員として働く人は、民間企業で働く機会がないまま労働を終えることになるので、そんな環境下で民間感覚を養うのは無理といって差し支えないでしょう。


世間の人も5割増しで公務員を色眼鏡で見ている

とは言うものの、公務員として働いている人も普通の学校を卒業し同じ地域で子育てをしていますので、トータル7割くらいは一般的な感覚を持ち合わせています。

税務署職員でも税金を支払うのは嫌ですし、節税対策のためにふるさと納税をガンガン利用している管理職も存在します。

そうなると世間の人が考える公務員像よりかは、それほど公務員っぽくない公務員が多いのが現実ですし、辞めて1年以上経過してもその考えに変わりはありません。

ただ、元々が公務員=変人集団のイメージがあるので、何か役所の対応で気に食わないことが事があると「だから公務員が!」と面と向かって(Twitter含む)言ってしまうのです。


よくよく考えてみてください。

「公務員」を「嫌いな取引先」に置き換えただけで、民間で働いている人にも「だから○○が!」は当てはまりませんか。

そう考えると、公務員も割と世の中にある1つの職業と思わなくもないはずです。


  • 公務員なりたくないが家族には欲しい職業

公務員批判は湯水のごとく浴びてきた私ですが、私生活で公務員と名乗って批判されたことは一度もありません。

(税務署職員と名乗った場合には嫌味を言われることは多々ありましたが・・・)

おそらく公務員に否定的な人も、彼氏・彼女の職業が公務員だからといって別れる人はいないですし、親御さんウケしやすい職業TOP3には入る職業です。

なんだかんだ言って、公務員は家族が働く職場としては安心できる職業なんですよね。

また今の職場に嫌気がさしている人からすると、公務員への批判は半ば嫉妬に近い類(たぐい)。

取引先を批判したら仕返しがあるかもしれませんが、公務員を批判してもその心配がないので一方的に叩くことができます。

だったら、どうして就職先として公務員を選ばなかったのか不思議でなりません。

まぁ、公務員という職業に魅力が無いって言うのが理由のような気もしますので、ここでは割愛させていただきます。


公務員は批判を浴びている段階はまだ社会が平和な証拠

色々とお話しましたが、公務員批判で留まっている環境はまだ社会的に平和だと思っています。

本当に社会が不安定になったら公務員への就職希望が続出して、軽い裏口採用みたいなケースも出てきそうですので。

なので、批判を受けている相談担当の職員は可哀想ですが、適度に公務員を批判してガス抜きできるくらいがそこそこの社会なのではと。

もっとも、税務署職員の風当たりは現時点でも相当ヒドイので、もう少し理解をいただきたいと元職員ながら感じております。

国民全員が適正に申告・納税すれば税務署職員は不要になりますので!!


参考にならない程度のご参考に…




2019-11-30 19:54:19

Writer:矢駒(ヤコマ)元税務署ブロガー兼ライター

HomePagehome Twitter
「「公務員は世間知らず」との風評被害を全力で否定してみる元税務署職員」をシェアしませんか?

最新ページ